期待・想像・額面どおり? | monoblog

注文をしていたポストカードが届きました。そしてポストカードは、予想に反して二種類届きました。

 

夏のグリーティングカード。「暑中お見舞い申し上げます。」というご挨拶と一緒に、これから始まる夏の展示のスケジュールを記している。蜃気楼とはらいそのロゴを併記したレイアウトです。 表面は写真を一枚。久米島を訪れた時に撮影した「はての浜」。四方を海に囲まれた砂浜の島。まるでシュールレアリズムの絵の中にいるように感じる場所です。

 

「蜃気楼」というプロジェクトなので、シュールな海をお客さまに届けようと思い制作しました。印刷については、いつも頼んでいる印刷会社に注文します。印刷会社のサイトを見ていると、聞いなる項目が。「スーパーリアル」という高画質印刷。一般印刷よりも発色がよく、メリハリが効いた仕上がりになる。紙質や印刷できる媒体は限定されるけど、よりクオリティの高い印刷ができるとのこと。ポストカードは対応可能。試しにこれで印刷してみよう。 注文してデータを入稿。印刷会社からのデータチェックも問題なく、印刷工程に入ったので、ひと安心。あとは納品を待つばかり。そして一週間後のある日、事務所に届いたポストカード。一体どうなんだ!? スーパーリアル。

 

ホッチキスでココロがチクチク

 

話しは遡って、まだ編集だった20代の頃。とある大学のカレンダー制作依頼を担当した時のこと。入試広報の方と打ち合わせをして、あちらの希望を聞く。メインの写真、カレンダーの月のレイアウト、カレンダーに載せる要素などなどを聞いて、漏らさずメモを取った。帰ってデザイナーとの打ち合わせで、先方から聞いた内容を、メモを見ながら漏らさず伝える。そこで、先方のリクエストや内容から、どんなデザインにするかをな打ち合わせしつつ、デザインを発注。上がりを待ちました。

後日、デザイナーからの上がりを見て、先方からの内容と照らし合わせます。リクエストが反映されているかをキチンと確認。すべて反映されていたので、デザインカンプを持って先方にアポイントを取りました。

自信を持って出したカンプを見て担当の方は少し黙ってから出た言葉は「ん〜想像どおりだね」。え、あ、ハイ。メインの写真、これで合ってますよね。うん、合ってる、でも想像どおり。日付の玉組もこのカタチでって、おっしゃいましたよね。うん。あってる。想像どおり。使える色と写真の加工もリクエストが反映されてますよね。そうだね、でも想像どおりだね。 この日打ち合わせは10分くらいで「細かいとこ確認して電話します」と打ち切られて終わったんですが、「想像どおり」を8回くらい言われました。

聞いた内容を漏らさず反映してるのに「想像どおり」と連呼されるなんて、こっちは想像だにしませんでした。 このときは何がいけなかったのか、なんで想像どおりを、連呼されたのか、わからないようでいて心の奥ではチクチクと刺さってた記憶があります。この人はホッチキスの芯を紙から外した時に、そのまま床にポイポイと落としていく癖があったので、そのホッチキスの芯が自分のココロにパチパチと打たれてる気がしました。

想像どおり/こんなもんか/思ってたんと違う

 

さて、印刷会社から届いた包みを開けてポストカードの一枚を手にとってみる。第一印象は「こんなもんか」。割とのっぺりしてる。もうちょっと奥行とか色の鮮やかさが鮮明に出るのかと思ってたのに。それとも、撮影した自分の写真のチカラなのか。派手にならないまでも、色調補正は細かくやった。その割にはフツーな感じ。なるほど。まぁ、こんな感じなんだな。。。ルーペで網点(印刷されている部分を拡大すると見える点)も見たかったけど、今や肝心のルーペすら持っていない(グラフィッカーとして大丈夫なのか?)。ちょっと、期待してたよりも違った上がりに、自分のトーンは下がり気味。

 

画像ではわからない味わい

まぁ暑中見舞いなので、出すタイミングに間に合って、まぁ良かった。と自分を納得させ、ラベルの準備などを事務所で進め始め、そろそろ貼り出そうかとしていた翌々日。この日は来客を予定してたけど、来る時間が不明。でも二人とも腹ペコ。そんな時は! とランチをしに向かいのNIWA CAFEへ。 この日のランチは『エゾジカのステーキ』! これはFACEBOOKで何度も見てて、いつか一度は食べたかった、とずっと思ってた一品。早速頼んで食べてみる。

エゾジカの赤身、クセはほとんどないけど、独特な奥深い味わい。脂身がなく、やわらかい、肉としてはかなり好みな感じ。焼き加減は表面しっかり、中は赤身のしっとりさ。そして、かかっているソースが、肉と合っていてとってもグー!!。これは画像を見ただけでは、わからない、食べてみて初めてわかる味わいだ! こんなに近くにいたのに、なんでもっと早く食べなかったんだろう。などと思いつつ舌鼓を打ってると、iPhoneがブルブル。画面には印刷会社の名前が。「あのー、印刷会社のカスタマーサービスのものなんですが」

あー、やっちまったか。

 

自分の入稿データに不備があったかな。ここのカスタマーサービスはチェック項目が万全。しかも最近はダイレクトにオンラインにアップしてその場でデータチェックもできるからスムースに印刷まで進むことができる。一昔前の印刷会社の工程を考えると、かなりスリム化したと思います。でも、あれ? いまデータチェックとか出してるモノ、ないんじゃないかな。ひょっとして、納品前の印刷物が遅れるとか?  恐る恐る聞いてみると「実は先日納品したポストカード、『スーパーリアル』でご注文頂いてましたが、社内でチェックしていたところ『一般印刷』で印刷して納品していたことがわかりました」。

「こんなもんか」じゃなかった!

おおお、では、自分が感じた「こんなもんか」は正しかったんだな! うん、いいよ、まだ間に合うし、ラベルも貼ってなかったし。切手とかも貼ってなかったから全然大丈夫です! と上機嫌に答えてしまった。本日中に印刷して発送します、とミス後の対応も素晴らしい。到着が日曜になるから届け先を変えて欲しいというリクエストも答えてくれました。 日曜に届いたものを見てみると、やっぱり色味が違います。うん、これはいつもの感じではでない。ちょっと、次の展示イベントにもスーパーリアルを採用しようと思いました。しかも、自分の撮影データで一般印刷とスーパーリアルの違いがサンプルとしてストックできました。災いあって何とやらです。

「想像どおり」は「こんなもんか」

 

想像どおりは、こんなもんか、で思ってたんと違う。でも、想像以上は、いい上がり、美味しい、感動、素晴らしい。人の期待は膨らむものですが、それを越えるデザインや提案、答えるのも自分の一つの仕事だと感じます。想像以上を目指したい。狙って出来たらいいのだけれども、しかし、なかなか、むずかしい。

2/392

 

ちなみに、こちらの印刷会社には今まで392件の印刷物を注文していました。その中で、印刷会社のミスは、今回も入れて二件。もう一件のミスについても、同様に印刷物を納品いただけるよう持ちかけていただきました。392分の2。約0.5%のミスは、非常に優秀なのではないでしょうか。自分のデータのミスは0.5%を上回りますが、キチンとデータの問題点もチェックしていただけてます。 ありがたや。今回の一般印刷とスーパーリアルの違いについて、見たい方、是非はらいそまで。サンプル欲しい方がいたら、取りに来ていただけるならおすそ分けいたします。(数に限りあり)

最後になりますが

 

蜃気楼/Galleryはらいそ・2019夏の催しは以下の通りです
■『夏の涼を感じる暮らし展』 7月17(水)〜22日(月) 銀座三越7F催事場

匠工房/てとてと/緑の風/花藍舎/陶factory509/ぬりトン/taion

 

■『めんそーれ沖縄展』 7月24(水)〜29日(月)伊勢丹新宿店本館6階催事場

てとてと/匠工房/花藍舎/緑の風/ぬりトン/taion/Yuko Moriiほか

 

『新涼にたたずむ沖縄の美』  8月7(水)〜13日(火)日本橋三越本館5階 ギャラリー・ライフ・マイニング

花藍舎/匠工房/てとてと/緑の風/紅型tocotoco/紅型べにきち/ぬりトン ほか

 

ということで、来週からワンオペライフ、始まるよ〜★